もうすぐあの季節がやってきます

僕の居場所をあなたは知っていますか?
教えてあげることができないこのもどかしさを
どうやったら表現することができるでしょうか
吹き出る汗を袖で拭い、瞬間に吹く風に
僕のこの気持ちをのせることができたなら
これだけ陰鬱で気持ちの悪い思いをせずに済むのに


あなたが嫌がることをする人間なんて
この世界から無くなってしまえばいいと
考える詩人がこの世には腐るほどいて
それを言葉にできる人間も同じ程いる
小さじ一杯のさじ加減で味の変わる料理のように
言葉という材料で作られた詩は見違えるほどの変化を見せる


肝心の小さじ一杯を掴めないまま僕はいます
もう、夏がすぐそこまで来ているね
あなたに出会ったあの季節がやってきます
暑苦しくて、だけど恨むことのできない季節が
方向音痴のあなたの事を少しずつ鮮明になって
気づけばあの場所に僕は立っているんです
そして、また取り返しのつかない瞬間を繰り返すのです


夏が気持ちを昂ぶらせてくれるなんて
じゃあ、夏になる前の梅雨はその準備期間なんですか?
限りなく鬱に近い笑顔を僕は毎日毎日振りまいています
二度とあわないかもしれない、名前も知らない誰かのために
本当ならば笑顔でいたい相手はあなたしかいないのに…